はじめての輪針、どれを買えばいい?付け替え式 vs 固定式を比較
はじめに
輪針を使ってみたいけれど、どれを選んだらいいの?と迷っていませんか。
棒針に慣れてきたころ、次のステップとして気になるのが輪針。
輪針があると、帽子や靴下、セーターの丸ヨークまで、つなぎ目なくぐるりと編めて、作れるものがぐっと広がります。さらに「マジックループ」——長めの輪針1本のコードを途中から引き出して、小さな輪を編む方法——を覚えれば、輪針1本でぐっと守備範囲が広がります。
いざ選ぼうとするとすぐ出てくるのは「付け替え式と固定式、どっちがいいの?」という疑問。
この記事では、その違いを簡単に、そして「結局自分はどれを買えばいいのかな」まで分かるように説明していきます。
先に結論:迷ったらこの3つで決めてOK
- まずは帽子や靴下など、ひとつ作りたい
→ 固定式がおすすめ。帽子なら40cm、靴下なら80〜100cm(マジックループ用)か、ミニ輪針・4本針/5本針という選択肢もあります。 - 編み物を続けそう、いろんな作品に挑戦したい
→ 付け替え式の少なめセットから始めるのがおすすめ。 - セーターやショールなど大きい作品を編みたい
→ 付け替え式が便利です。作品に合わせてコードの長さを替えられるので、ひとつのセットを幅広く使えます。
通常の輪編みでは、編みたい輪の円周より短い輪針を使います。たとえば頭まわり50cmの帽子なら、40cm輪針が使いやすい目安です。一方、マジックループで編む場合は、編み地よりずっと長い80〜100cm程度の輪針を使います。
ここから先は、それぞれの特徴を詳しく見ていきます。
そもそもマジックループって?
この記事に何度か出てくるので、先に簡単に。
マジックループは、長め(80〜100cm)の輪針1本で、小さな輪を編む方法です。編み地の途中からコードをループ状に引き出し、半分ずつ編み進めていきます。
靴下・袖・ミトン・帽子のてっぺんなど、「輪が小さすぎて普通には輪編みできない」場面で使います。4本針・5本針の代わりだと思ってもらえば大丈夫です。
長い輪針が1本あれば大小どんな輪にも対応できるので、道具を増やしたくない方には特に便利な技法です。
固定式輪針って?
針とコードが一体になっているタイプです。「80cm輪針 US3」というように、長さとサイズがあらかじめ決まっています。
シンプルで使いやすく、価格もお手頃なものが多いのが特徴。
ひとつの作品を集中して編みたいとき、よく使うサイズが決まっているときには頼もしい存在です。
また、付け替え式のように接続部分が緩む心配がなく、針とコードのつなぎ目もなめらかなものが多いため、糸の引っかかりを気にせず編みやすいのも嬉しいところです。
ただ、作品によって必要なコードの長さが変わるため、サイズや長さを増やすたびに本数が増えていきます。気づいたら針だらけ…ということも。
付け替え式輪針って?
針先とコードが別々になっていて、組み合わせて使うタイプです。
針先の太さを変えたり、コードの長さを替えたりと、作品に合わせて組み合わせられます。
セットの場合は最初の費用が少し大きくなりますが、いろいろな太さや長さの輪針を使う方なら、必要な針先やコードだけを買い足していけるのが魅力です。
「これからいろいろな作品に挑戦したい」「道具を長く使いたい」という方には、付け替え式がおすすめです。
気になる接続部の緩みは、付属のケーブルキーでしっかり締めておくことで防ぎやすくなります。また、製品によっては接続部分がなめらかに設計され、糸が引っかかりにくくなっているものもあります。
セットによって入っている針先の太さやコードの長さは異なります。最初からたくさん入ったセットを購入する必要はありません。よく使いそうなサイズを単品で購入したり、少なめの針セットから始めて、必要になった針先やコードをあとから買い足す方法もあります。
実際にどんなセットがあるのか見てみたい方はこちら
→ KnitPro Mindful Collectionを見る
固定式と付け替え式の違い、ひと目で比較
| 比較ポイント | 固定式 | 付け替え式 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 1本ずつなので安め | セットの場合は高め、単品でも購入可能 |
| 長く使うと | 太さ・長さが増えるたび本数が増える | 針先・コードを買い足せる |
| 接続部 | 緩む心配がない | 緩むことがある(ケーブルキーで締める) |
| コードの長さ変更 | 別の輪針が必要 | コードだけ替えられる |
| 向いている人 | 作りたいものが決まっている | いろんな作品に挑戦したい |
作るもの別・コードの長さの目安
輪針選びで一番つまずきやすいのが「長さ」。作るものごとの目安をまとめました。
| 作るもの | 輪針の長さの目安 | メモ |
|---|---|---|
| 帽子 | 40cm | 頭頂に向けて目が減ってきたら、マジックループか4本針・5本針に切り替えます |
| 靴下 | 80〜100cm | マジックループで編みます。ミニ輪針(20〜25cm前後)という選択肢もあります |
| ネックウォーマー・スヌード | 40〜80cm | 輪の大きさに合わせて選びます |
| 袖 | ミニ輪針、または80〜100cmの輪針でマジックループ | 袖の細さによって変わります |
| セーターの身頃 | 80〜100cm程度 | サイズやデザインによって、さらに長いコードが必要になることも |
| 丸ヨーク | 40cm→60cm→80cmなど、編み進めるにつれて長いものへ | トップダウンの場合、編み始めの襟ぐりは40cmでも長いことがあります。最初はマジックループかミニ輪針で始め、目が増えたら輪針に移すとスムーズです |
通常の輪編みでは、輪針の長さは編みたい輪の円周より少し短い輪針を選ぶのがポイントです。目安としては、円周より10cmほど短いくらい。たとえば頭まわり50cmの帽子なら、40cmの輪針が使いやすくなります。
輪針が編み地の円周より長いと、目がコードいっぱいに引っ張られて輪にしづらくなってしまうためです。
ただし、マジックループは逆に「長い輪針で小さな輪を編む」方法なので、この考え方には当てはまりません。
長さの表記に注意
輪針の長さは「針先を含めた全長」で表記されているのが一般的です。
特に付け替え式のコードは、コード単体の長さではなく針先を取り付けた状態の全長で書かれていることが多いので、「コードだけ買ったら思っていた長さと違った」ということが起きがちです。
購入前に、商品ページの表記を確認しておくと安心です。
サイズ(号数)の見方
輪針は「US3」のようなUSサイズや、「3.25mm」のようなmm表記で書かれていることがあります。
日本の号数とは完全には一致しないため、海外製の輪針を選ぶときはmm表記を確認すると分かりやすいです。
パターンを使って作品を編む場合は、まずパターンに指定されている針サイズを確認します。
ただし、指定されている針サイズはあくまで目安です。ゲージを取り、パターンの指定ゲージに合うように針の太さを調整しましょう。
パターンを使わず、糸から作品を考える場合は、糸ラベルに記載されている推奨針サイズも参考になります。
針先と素材もちょっとだけ
長さのほかに、針先の形や素材でも編み心地が変わります。
針先の形は、大きく分けると一般的なタイプと、先端が細く尖ったシャープなタイプがあります。
目がきつめの方や細い糸を編む方は、シャープな針先のほうが目にスッと入りやすく感じることがあります。一方、指で針先を押しながら編む方は、尖りすぎていない針先のほうが指が痛くなりにくいでしょう。
素材によっても編み心地は変わります。
竹や木は適度に糸をとらえてくれるため、目が滑り落ちにくいのが特徴。金属製の針は表面がなめらかなものが多く、糸を滑らせながらスピーディーに編みやすいのが特徴です。
編む人の手加減や使う糸との相性もあるので、自分が使いやすいと感じるものを選んでみてください。
では、どんな輪針を選べばいい?
ここまで輪針の種類や長さについてご紹介してきましたが、最後は「これから何を編みたいか」で考えてみましょう。
靴下やミトンなど、細い糸の小物を編みたい
靴下やミトンなど、小さな輪を編むことが多い方には、細いサイズの針が揃ったセットが便利です。
特に靴下をたくさん編みたい方なら、2.00〜2.75mmなどの細い針が揃っているセットを選ぶと、必要なサイズを少しずつ買い集める手間がありません。
例えば、KnitProのMindful PETITE MINIは、2.00・2.25・2.50・2.75mmの4サイズが入った、小さな輪を編むためのセットです。
セーターやショールなど、いろいろな作品を編みたい
これからセーターやショール、小物など、いろいろな作品に挑戦したい方には、付け替え式がおすすめです。
よく使いそうな太さが入ったセットから始めて、必要になった針先やコードをあとから買い足していくこともできます。
よくある質問
Q. 固定式を1本だけ買って、マジックループで全部編めますか?
かなりの部分はカバーできます。80〜100cmの輪針が1本あれば、帽子・靴下・袖など小さな輪もマジックループで編めるので、幅広い作品に対応できます。
ただし、作品によって針の号数(太さ)は変わるので、その分は別の針が必要になります。「長さは1本でまかなえるけれど、太さの本数は減らせない」と考えてください。
Q. 付け替え式のセットはどう選べばいいですか?
よく使いそうな太さの針先が入っているかをまず確認しましょう。
あわせてチェックしたいのが針先の長さです。
短い針先は短いコードと組み合わせて小さな輪を編むのに向いています。一方、長めの針先は手に収まりやすく、持ちやすいと感じる方もいます。
メーカーによって針先とコードの組み合わせに制限がある場合もあるため、購入前に対応するコードの長さを確認しておくと安心です。
Q. 付け替え式は接続部が緩んで困りませんか?
ネジ式の場合は、付属のケーブルキーなどを使ってしっかり締めておくことで緩みにくくなります。
長時間編んでいると少しずつ緩むこともあるので、ときどき接続部分を確認しながら使うと安心です。
Q. コードがクルクル丸まって編みにくいのですが
新品によくある巻きグセです。コード部分をぬるま湯に数十秒ひたすか、ドライヤーの温風を軽く当ててから、まっすぐ引き伸ばして冷ますと落ち着きます。針先に熱が当たらないよう気をつけてください。
まとめ
- 作りたいものが決まっていて、まずは1本試したい → 固定式
- これからいろいろな作品を編んでみたい → 付け替え式
- セーターなど、針の太さやコードの長さを替えながら編む作品に挑戦したい → 付け替え式が便利
- 靴下やミトンをたくさん編みたい → 細いサイズが揃ったセットも便利
「まず帽子をひとつ編んでみたい」という方なら、必要なサイズの固定式を1本選ぶところから始めても十分です。
一方、「これからセーターやショール、靴下など、いろいろ編んでみたい」という方なら、最初から付け替え式の少なめセットを選ぶ方法もあります。
どちらが正解というわけではなく、これから何を編みたいかで選ぶのがいちばんです。
輪針を使えるようになると、編める作品の幅はぐんと広がります。ぜひ、自分にぴったりの一本(一式)を見つけてください。
草木と羊では、KnitProをはじめとした海外ブランドの輪針を取り扱っています。

